2012年1月27日金曜日

【CG】 シンガポール その1 応募編

今日はシンガポールのことについて、少しだけ紹介させて頂きます。
まずはこちらの記事をご紹介♪

海外目指す方必見!『Double Negative シンガポール』より人材募集のお知らせ

CGトラッキングさんに掲載をお願いした後、全くフォローアップできなかったので、少し遅れましたが
こちらの記事について、少しだけフォローアップさせてもらいます。

記事を読んでいただければわかると思いますが、今年は人材募集しますよ!っというお知らせです。
そして、海外就労するにしても、どうやって申し込むのか?何をすれば良いのか?ってことで、簡単にですが説明させて頂きます。

まず、申し込みをする前に下記のサイトで詳細と申し込み方法を確認してください。

http://www.dneg.com/jobs/

まず、申し込みに必要な物はResumeとCoverLetter、DemoReelが必要になります。
Resumeとは日本で言う履歴書のような物です。CoverLetterは希望職種や志望動機などを明確に明記した挨拶文的な物です。
DemoReelは自分の技術、今までに関わった作品などを、相手にアピールするための、最も重要な自分自身のポートフォリオだと思ってください。

上記三つがまず、必要になります。もちろん、文面はすべて英語で記載されているのが大前提です。
間違っても、日本語で書かれた履歴書を送らないで下さいね。

申し込み方法やデモリールの作り方など、初めて海外の会社に申し込む方は、下記の今泉さんのサイトを参考にすると良いかもしれません。

海外で通用するデモリールの3つのルールと5つのステップ

【SHIGGRAPH】シーグラフに向けて!デモリール編!


ここで応募するに当たっての注意点。これか会社によっても注意点は異なるので、必ず応募する会社のWebページで詳細を確認してから応募してください。
フォーマットににそぐわない物は、問答無用で弾かれるケースもめずらしくありません。何せ、応募の数が圧倒的に多いですからね。

DnegSGの場合は、以下のことを注意する必要があります。
  • Resume,CoverLetterをメールに添付して送る。
  • 2D、3Dのアーティスト志望の人はDemoReel(ダウンロード可能なMPEGフォーマット)のURLを記載する。
  • 2D、3Dのアーティスト志望の人はDemoReelのShotBreakDownを添付、または記載する。

※ShotBreakDownとは、デモリールの解説書です。自分が何を担当したか?制作期間、使用したソフトなど、DemoReelで伝えられない詳細を記載したデモリールの解説書のことです。

DemoReelで注意する点は下記ですね。

  • 無駄に長く作らない。学生は2分以内。プロフェッショナル(経験者)は3分以内。
  • 自分が最高だと思うショットを選考して、加えてください。DVDで。
  • DemoReel中にもいくつかBreakDownを加えて下さい。(モデラーならワイヤフレーム、トポロジー表示、UVレイアウトなど。コンポジターなら合成素材、合成前、合成後など)
  • 音楽に合わせたデモリールは極力避けて下さい。(デモリールを再生する際は、ほとんどがミュートで再生。映像以外に興味がない。)
  • 応募したからといって、返事が必ず返ってくるわけではない。(日本の様に不採用通知などの連絡は一切無い)

っと、注意点はこんな感じでしょうか?簡素に英語を翻訳しただけのような気もしますが。。。(^^;

さ!準備ができればいざ応募です!

次回は”シンガポール その2 生活編”です。実際にオファーを得て、いざシンガポールで就労するとなった時に陥りやすい問題点などをご紹介。

2012年1月25日水曜日

【CG】日本の映像会社に物申す!お礼とお返事(第4回)

さて、本日はコメント頂いた方々へのお返事最終回です。
予想通りというか(思ったよりも遥かに少なかったですが)、必ずこう言った意見も必ず出てくると思っていました。
反論という訳ではないですが、僕なりの意見でお返事させて頂きます。

<以下引用>

この記事の言ってる事が全く同意出来ないです。応募する外国人は日本のこのプロダクションで是非とも働きたい!
と思ってコンタクトをしてきて受け入れる会社がこの値段でなら雇ってもいいよと言ってきてるわけですよね。
それで何で怒り狂うんでしょうかww 逆にうけます、それ。 日本のプロダクションがそういう人を求めて無いのに物申すって言って
Linkdinをやれよって何か考えが低レベルでは無いでしょうか?日本での仕事で会社側が積極的に外国人の高スキルの人材を高値で採用しまくって
ビザや日本語のフォロー等々の手間をかけてまでやれる財力も案件ほぼ皆無かと思います。
個人的にはこういった日本のガラパゴス的なCGの仕事は大好きです。
完全分業でサービス残業が無く海外で仕事を探せば良いだけでわざわざ日本に来てまで仕事する必要は無いのではと思います。
海外のやり方を日本でやろうと思って日本の会社の中で海外ではこうなんだ!だから日本のCGは遅れてるんだ!忙しくてみんなが頑張ってやってる中で
残業代も出ないしとさっさと帰っていったりとかされたら本当にウザイだけですわ。
そうなると外国人や海外経験の日本人でも採用するのに躊躇するでしょうに。
そういったわけでそういうやり方が好みなら一生海外で働いて暮らせば何の問題も無いでしょう。

>この記事の言ってる事が全く同意出来ないです。応募する外国人は日本のこのプロダクションで是非とも働きたい!
>と思ってコンタクトをしてきて受け入れる会社がこの値段でなら雇ってもいいよと言ってきてるわけですよね。
>それで何で怒り狂うんでしょうかww
僕は個人的には国は違えど、同じ業界、職業、職種であれば、ある程度、前職の経歴、給料は考慮されるべきだと考えています。
例えばですが、CG歴10年で、以前の会社で毎月50万もらっていた人が、日本の会社から受けたオファーが月15万だとしたらどうでしょう?
少なくとも、僕なら、その会社の対応に対して、少なからず怒り(呆れる?)を覚えます。
そして、この場合、その会社がハイスキルな外国人を積極採用しないのであれば、外国人に対して、オファーは出すべきではないと思います。
不採用の理由を応募者に伝える必要はないと思いますが、オファーを出した以上、その会社はその外国人を必要としたと判断できます。
しかし、オファーの内容が前職とあまりにも、かけ離れた内容だと、馬鹿にされたと思っても仕方がないと思います。

オファーを出す場合、ある程度、前職の経歴は考慮するが、日本語が話せないから、当社規定での精査の結果
このオファーの内容になったなどの前職との差に対する説明があっても良いのかな?っと個人的には思います。

>逆にうけます、それ。 日本のプロダクションがそういう人を求めて無いのに物申すって言って
>Linkdinをやれよって何か考えが低レベルでは無いでしょうか?
日本のプロダクションがそういった人を求めていないのであれば、先ほども言ったようにオファーは出すべきではないと、個人的には思います。
ハイスキルな外国人を安く使おう!っと馬鹿にしているっと勘違いされてもおかしくないと思います。

LinkedINに関しては、既に世界中でビジネスに有効利用されているSNSですし、すでに出来上がっているスキームを利用しないのは勿体無いです。
グローバルに作品を作ろうと考えている会社で、そういった情報に疎いのでは、グローバルに仕事をする上で成功は難しいのでは?
っと思いオススメしているだけで、決して強制している訳ではありません。
低レベルな話だとも、ハイレベルな話だとも思っていません。ただ僕自身の意見を真剣に記載しているだけです。

>海外のやり方を日本でやろうと思って日本の会社の中で海外ではこうなんだ!だから日本のCGは遅れてるんだ!
僕は日本のCGが世界から遅れているとは思っていません。むしろ個人レベルで見れば、日本人アーティストの方が優秀なぐらいだと思います。
ただ、ここ近年は海外のプロダクション、特に同じアジア勢(インド、台湾、韓国、シンガポールなど)に比べて停滞気味だと感じています。
このままだと、いずれは産業的にも、技術的にも、アジア勢に遅れを取るのでは?っと危惧しています。
僕個人的には、優秀な外国人を積極的に採用することで、他国、他社からの情報、技術を国内に取り入れる最良かつ最速の方法だと思っています。
ただ、外国人を積極採用する上で、多くの問題があるのは事実ですが。

>個人的にはこういった日本のガラパゴス的なCGの仕事は大好きです。
>忙しくてみんなが頑張ってやってる中で残業代も出ないしとさっさと帰っていったりとかされたら本当にウザイだけですわ。
好きな仕事を好きなだけ出来る環境というのは、僕も大事だと思います。しかし、僕たちは学生作品や趣味でCG(半分趣味に近しい部分はありますが)で
仕事をしている訳ではないので、ある程度、公私混同は避けるべきだと思います。自分が出したい、クライアントが求めるクオリティが
サービス残業(奉仕)しないと出せないのであれば、そのクオリティをノーマルタイム(定時時間内)に出せる方法を考えるべきだと思います。
仕事である以上は、決められた時間、決められたバジェットで、それに見合った結果を出すのがプロだと思います。
深夜までサービス残業(奉仕)しなければ、終らすことが出来ない、クオリティを出せないというのであれば、それは産業として破綻していると僕個人的には思います。
破綻した産業、国というのは衰退する一方ですからね。僕はその部分を危惧しています。

>そういったわけでそういうやり方が好みなら一生海外で働いて暮らせば何の問題も無いでしょう。
現実問題として、多くの優秀な日本人が海外に出て行ってしまっています。多くの方が日本に戻ったとしても、働く場所が無ければ、それは日本の空洞化に繋がります。
おしゃらてた用に、優秀な日本人、海外のやり方が好きな方は、PRを取得し、永住する人も増えてきていると聞いています。
これでは日本の空洞化、ガラパゴス化は進む一方だと危惧し、僕なりにブログを通じて、警報を促しているに過ぎません。

追記
非常に興味深い記事を教えて頂いたので追記しておきます。
ゲーム開発者の平均年収、既婚率は 初の実態調査

以上で、コメント頂いた方へのお返事はすべてお返事できたと思います。今回のエントリに上げた方のコメントは、僕にとっても非常に興味深い内容でした。

次回はシンガポールでの生活事情などをお伝えできればと思います。

2012年1月14日土曜日

【CG】日本の映像会社に物申す!お礼とお返事(第3回)

さて今回も前回に引き続き、コメント頂いた方へのお返事です。

<以下引用>
昨日意見を書こうかどうか悩みましたが、皆さんが言いたい事をすべて言ってくれていました。
匿名の皆様は私同様、北米10年戦士だと思われるのですが、そもそも、日本のHRにはFilm production coresを受けたHRがいませんよね?
その下で働くのと、知識のない方の下で働くのは大手の方なら身にしみて分かっていられると思います。採用のしかたが日本とは異なります。
北米でVISAを取る為の資格は日本よりもっと厳しく、仕事を続けていくことに関しても、VFXは全てプロジェクト単位での契約の為3Dアニメーションよりもかなり短い期間です。
どなたかが仰ったとおり、日本で満足な仕事が取れなずに、文句を言われる方たちは外国で働くという事を安易に考え過ぎなのだと思いますよ。
北米の日本のみなさん、大学の学士をもち、かつ必死でコミニケーションを取るための語学力をつけ、かつ経験と技術力のすぐれた人だけが生き残れるのではないかと。
置き換えれば、それが出来ない外国人が日本で働くことも又不可能なのではないでしょうか?

現に私の隣の英人は日本語を学び、新人研修をへて、日本人式でにほんで数年皆様ご存じの会社で働いていたそうです。
そういう努力なしには外国のを採用するのはどこの会社でも難しいと思われます。採用側だけの問題ではなく、働く側の努力も必要ではないでしょうか。
北米でも、英語が話せて、かつ現地に住む人、VISAが必要がない人、それでも見つからなければ特別プログラムで簡単にVISAが取れる国の人(NAFTA)
給料が安いかつ経験がある順序がありますからね。

>そもそも、日本のHRにはFilm production coresを受けたHRがいませんよね?
おそらく居ないと思います。出来ればFilm production coresについて、もう少し詳しくフォローアップして頂けると幸いです。僕自身も非常に興味があります。

>採用のしかたが日本とは異なります。
これは僕自身も何度かの面接や採用を経て、痛感しています。本当に採用方法が日本とは全く異なっていると感じています。僕なりに経験した日本と海外の採用方法の違いについても、後々紹介できればと思っています。その時は、ぜひまたご意見頂ければと思います。

>日本で満足な仕事が取れなずに、文句を言われる方たちは外国で働くという事を安易に考え過ぎなのだと思いますよ。
>北米の日本のみなさん、大学の学士をもち、かつ必死でコミニケーションを取るための語学力をつけ、かつ経験と技術力のすぐれた人だけが生き残れるのではないかと。
これは北米だけでなく、オーストラリアでも同様だと感じています。僕も海外に出ることの難しさよりも、海外で働き続けることの方が難しいと、ここ数年で実感しました。
僕が大事だと思うのは、なぜ海外で働きたいか?という動機、目的だと思います。(これは外国人が日本に来る場合も同じだと思いますが)
個人的にはそこが曖昧だと成功するのは難しいと思っています。あと個人的には海外で働く方が、日本で働くより、数倍の労力が必要だと実感しています。それでも、僕は海外で働きたいですが(^^;

>置き換えれば、それが出来ない外国人が日本で働くことも又不可能なのではないでしょうか?働く側の努力も必要ではないでしょうか。
確かにおっしゃる通りだと思います。

<以下引用>
興味深く読ませてもらいました。毎度ありがとうございます。
この問題は難しいですね。海外の有能な方が日本でもスムーズに仕事が出来れば、世界の良い文化も流れやすくなりますし、日本のアーティストにもとても刺激的な事だと思います。
しかし、お金の面では難しいですね。英語だから扱いにくいと言う事よりも、会社としてその能力が売り上げに直結しなければ採用が難しいでしょう。
日本でそれほどの仕事がないのも事実ですし、日本ではまた別の能力が評価されるという事ではないでしょうか。
仕事って技術だけでなくコミュニケーションが大事ですから日本語が話せない=仕事ができないになってしまっても仕方がない事です。
海外の有能な方を受け入れるには、それだけの仕事が日本で動かない限りは、海外アーティストが理解する意外ないかと思います。
とは言え、今後の日本では世界を視野に仕事を広げていかないといけないと思いますし、北田さんの考え方はとても共感できます。

>この問題は難しいですね。海外の有能な方が日本でもスムーズに仕事が出来れば、世界の良い文化も流れやすくなりますし、日本のアーティストにもとても刺激的な事だと思います。
本当にこの問題は難しいと思っています。だからこそ、今回はあえて題材としてエントリさせて頂きました。
同じ事がインドやシンガポール、台湾など同じアジア諸国で出来ていて、なぜ日本で出来ないのか?
(これは言葉の問題が非常に大きいと思いますが)何とか優秀な外国人がスムーズに日本でも働ける環境が作れればっと個人的には思います。

>会社としてその能力が売り上げに直結しなければ採用が難しいでしょう。
>日本でそれほどの仕事がないのも事実ですし、日本ではまた別の能力が評価されるという事ではないでしょうか。
それは先ほど、誰かが仰られた用に日本と海外の会社では採用方法が異なるから、当然、評価されるポイントも違うのでしょうね。それは僕も十分理解できます。

>仕事って技術だけでなくコミュニケーションが大事ですから日本語が話せない=仕事ができないになってしまっても仕方がない事です。
これは僕が一番初めにシドニーに渡った時に感じました。技術的には問題なくても、コミュニケーションのミスで何度か作業をやり直したり
聞き間違えて、違う箇所を修正したりなどなど。これはコミュニケーションがきちんと出来れば、防げたミスです。
しかし、コミュニケーションが取れない、出来ないから、外国人を採用しないのでは、優秀な外国人の採用機会を失いかねません。
そういう意味では、本当にこの問題は解決が難しいのだなっと実感しています。

>今後の日本では世界を視野に仕事を広げていかないといけないと思いますし、北田さんの考え方はとても共感できます。
ありがとうございます。個人的には僕は無理に日本人が海外で働く必要はないっと思っています。ただ、考え方に関しては
国内だけでなく、世界に目を向けた考え方であってほしいとは思っています。もちろん、海外で働きたいと思っている人は
どんどん挑戦するべきだと思いますが。

>日本人も我慢してるんだから我慢しろといった村八みたいな意見は論外だと思います。これが業界の現実であり、ブレイクスルーを阻んでいる原因なんじゃないですか?
これだけが原因ではないと思いますが、この問題も日本のブレイクスルーを阻んでいる原因の一つだと思います。

>日本と海外の実力差の部分を無視して議論しても意味がないと思います。
ここで言われる実力差というのはアーティストのレベルでしょうか?それともプロダクションのレベルでしょうか?
僕個人的には日本のアーティストは本当に優秀だと思いますよ。ただ、プロダクション、マネージメントという管理する部分に関しては、海外プロダクションは日本よりきっちりとしていると思います。


さて、今回でほぼすべての方のコメントにお返事できたと思いますが、僕自身、非常に驚いた。
興味深いコメントを残された方へのお返事が残っていますので、そちらは次回にお返事させて頂ければと思います。

2012年1月8日日曜日

【CG】日本の映像会社に物申す!お礼とお返事(第2回)

さて、前回のエントリに引き続き、コメント頂いた方々へのお礼とお返事をさせて頂きたいと思います。


>外国人ですが、日本は厳しいですね。
色々な面(Visaや福利厚生)で日本は外国人に対して少し厳しいのは事実だと思います。
ただ、個人的にはもっと改善してほしいとは思っています。

>日本人の10年戦士でも、同じく敬意など払われない。
僕個人の考えとしては、日本のすべての会社がそういう状態だとは思いたくないですね。
ただ今回のようなケースも存在するので、判断が難しい部分だとは思います。

>実際海外アーティストは面倒ですよ、専門性高すぎるし、日本人に比べりゃ我が強いし。
確かに専門性が高すぎて、日本の職場にフィットしないというのは解ります。
そして、日本人は事なかれ主義というか、当たり触りがないことを好む傾向にあると思うので
我の強い外国人が国内の会社にフィットしないのも解る気がしますね。

>それでも雇うメリットはクオリティの向上ですが、日本はまだそのクオリティを求めてないと思う。
>あと2-5割のクオリティの向上に10倍のバジェットを払わないと思う。
この部分に関しては、正確にはバジェットを支払えないというのが正しい表現のような気がします。
どこのプロダクションもクオリティアップはしたいと考えていると思いますが、実際問題として、そこまでのバジェットが得られないのが日本の現状だと思いますが、日本の市場を考えると、ベースのバジェットには限界があると思うので、何かしら外から資金を引き込むか、限られた予算の中で試行錯誤していくしかないのでしょうね。。。

>そして経営者は、デザイン、映像など、わかる人が必要です。
>ピクサーのような企業は、残念ながらあと、20年かかかるかもです。
僕個人としては、確かにそういう要素を持った経営者も必要ではないかと思います。
ビジネスとしての両立は本当に難しいと思います。日本にもピクサーのような会社ができれば良いと思います。
僕もそういった会社が日本にも出来るように、微力ながら尽力できればと思います。

>「経歴」を武器にしたければ、まず、「一流の中の一流」になる努力をすべきではないでしょうか。
これに関しては、僕の表現に誤りがありましたね。正確には経歴ではなく実績と表現した方が正しいかと思います。
僕たちの業界では、どこの会社、プロジェクトで、自分がどういう役割を果たして、どういった部分に貢献できたか?
どういった技術を持っているのか?というのが採用する上で重要視されると、僕自身の体験から感じます。
なので、いくら立派な経歴(レジュメ、履歴)があっても、技術、実力が伴わなければ
おっしゃられた用にくだらないオファーに繋がるのかもしれませんね。
僕らの業界では実力を見極めるためにデモリールを作成し、それに伴ったショットブレイクダウンという詳細解説書(?)のような物を
提出し、何度かの面接を経て、その人の実力を見極めます。
ただ、今回のケースはそういった手順がきちんと踏まれていなかったのが、個人的に非常に残念に感じます。

>国が変われば、自国で絶賛されてようがされていなかろうが、そこでどれだけ頑張れるか?どれだけ力が出せるかです。
確かに一理あると思いますが、僕個人の意見としては、僕が身をおく業界は他国であろうと、自国であろうと
それ相応の実績、実力があれば、評価される業界だと思っています。今回はその部分が尊重されなかったケースだと個人的には思っています。

>日本のCG業界の社長さんで、そんなに景気のいい人をみたことがないですけどね。
>結局、権利を持ってる仕事でないかぎり、
>労働時間でしかお金をとるすべがないですからね。
僕も日本の業界に長く身を置いていましたが、そこまで景気の良い話は聞いたことが無いです。
ただ、労働時間でしかフォローしきれない現状を何とか変えたいとは思っています。

<以下引用>

「日本のプロダクションで特に人材採用をする立場にある人にはLinkedInのアカウントを持つべき」
「日本のプロダクションも応募者に対して、その理由や会社規定にのっ取ったオファーであると説明する必要がある」
この2つの問題は「日本のプロダクションが外国人とどうコミュニケーションを取るか」という問題であって
外国人に他国と同じ水準のオファーをするかどうかとはまた別に考えるべきではないでしょうか。

日本の現場の状況を知らずに応募して、なぜこんな低いオファーしかもらえないのか、と不満を言っている方達の気持ちはよく分かります。
でも怒る前にバケーションでも何でもいいから日本に行ってみて、そこで暮らせるか、そして働けるか自分で考えてみる、という方向に現状持ってくしかないんじゃないでしょうか。
それが日本で何ができるかを考えるために最も有効な手段ではないでしょうか。
その手間を惜しむくらいなら、果たして日本で働く価値があると言えるでしょうか。
日本を出て海外で暮らしている人たちも、いきなりヘッドハンティングされたというような人以外は
それぞれ準備なり覚悟なりを持って渡航されたのではないでしょうか。
外国人が日本に来る場合にも同じことが当てはまると思うのですが。


>「日本のプロダクションで特に人材採用をする立場にある人にはLinkedInのアカウントを持つべき」
>「日本のプロダクションも応募者に対して、その理由や会社規定にのっ取ったオファーであると説明する必要がある」
>この2つの問題は「日本のプロダクションが外国人とどうコミュニケーションを取るか」という問題
確かに日本人は外国人慣れしていない人が大多数だと僕も感じています。しかし、この問題を解決しない限りは
グローバルな作品作り、会社作りは難しいと僕は思っています。外国人とのコミュニケーションは今後の課題だと思います。

>外国人に他国と同じ水準のオファーをするかどうかとはまた別に考えるべきではないでしょうか。
これは別に考えるべきだと僕も思います。しかし、仕事を行う上で、コミュニケーション能力は非常に重要な要素だと思うので
日本語が出来ない外国人=低評価という部分も理解できなくは無いです。ただ、その部分だけをフォーカスしたのでは、優秀な外国人を
日本に引き込む機会を失うので、非常に難しい問題だと感じています。

>でも怒る前にバケーションでも何でもいいから日本に行ってみて、そこで暮らせるか、
>そして働けるか自分で考えてみる、という方向に現状持ってくしかないんじゃないでしょうか。
僕が紹介する多くの友人は、一度ないし何度か日本へ行った経験のある人たちばかりです。日本の文化、環境の違いなどについて
理解してもらった上でないと、正直、怖くて紹介できません(^^;

>まぁ夢のない業界だよ。
それを言われると非常に悲しいですね。。。。

>確かに各国のVFX業界ではLinked-inを始めとした人員採用の流れができていて、新たな知識やスキルを持った人たちが
>そのストリームを流れている感じですね。日本でも人を採用するときにすでに出来上がっているそのスキームを利用しないのはもったいないですね。
僕も既に出来上がっているスキームを利用しないのは非常に勿体無いと思います。

非常に多くのご意見、ご感想を頂いたので、今後も出来る限り丁寧にお返事させて頂きたいと思っています。まだ、お返事を返せていない匿名の皆様、今しばらくお時間を頂ければと思います。

2012年1月2日月曜日

【その他】 新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。昨年は仕事に始まり、仕事に終った年だったように思います。
今年はシンガポールという新天地での仕事、生活が始まりました。去年はシドニー、日本と家族バラバラの生活でしたが、今年は家族との時間を大切にしつつ、新天地での仕事も頑張っていければと思います。

こちらのブログでも、今後も出来る限り生の情報を皆様にご提供できればと思っています。
今年も皆様、よろしくお願い致します。

北田 栄二